2013年6月29日土曜日

土地と地盤の話

家の住み易さとか資産価値は

建物 土地 周辺地域 の三つのいずれも重要です


建物は 自分で 新しく作ったり リフォームしたり 建て替えたりできますが
土地や地域は 既に在るモノの中から選ぶしかありませんし
変化や内容がわかりづらく 自分でコントロールできる事も限られています

少なくとも土地建物のプロである私とっては 建物よりも土地の方が難しく慎重になります
家の住み易さとか資産価値は 建物 土地 周辺地域 の三つのいずれも重要です

また その反面 土地・建物・地域を上手く組み合わせて工夫をすると
思わぬほどスバラシイ 安心・安価で価値ある不動産 ができる場合もあるのです
土地や周辺地域の事を話し出したら とても長くなってしまいますので

今回は 簡単な 地盤のお話をしましょう ただし あくまでも私の見解です
また 判断材料の一つの要素に過ぎませんし
よく理解して プロが 適切な処置をすれば 問題ない場合も多いので
くれぐれも 十分にご了解ください


土(固体)と水(液体)と空気(気体)とその他(瓦礫・植物の根など)
地盤は 大まかに言って これらの物の組み合わせと 地層 によって考えます
更に災害時を想定した地盤対策と平常時の地盤対策を分けて考えています

一般的に
地盤は 固体の土が多く液体の水や気体の空気が少ない方が 固くなります
また 土の成分や性質によって固さも変わります


地盤が固ければ良い土地かと言うと そうとも限りません
丘陵地の粘土層の地盤は固いことが多いのですが 水が浸透せずに湧き出してきたり
家の周りが湿気てカビや害虫が発生しやすかったり 植栽に向かなかったりします

また 隆起した地層が大きく傾斜したりしていると
大災害時に 粘土層の上の土によっては 地滑りを起こす可能性もあります

大きな都市の平地は 交通の便が良く産業集積もできて
生活に便利な所が多いのですが
大きな河川が作った堆積地が多く 深くまで地盤が軟弱だったりします

事業所が地下水を大量に汲み上げていたりすると
地域全体が地盤沈下するかもしれません
災害時には 密集地では延焼や隣の高い建物からの落下物の恐れもあります
地盤の液状化や 津波や水害の確率も高くなります

新しく大規模造成した区画整理地は きれいな街並みで 人気がありますが
元々の地形が大きく変わってしまっていて
その地形での災害履歴もありません
個々の土地が「盛り土」か「切り土」か「それらの混合」なのか
分かりづらくてやっかいです


土が別の場所から運ばれてきた場合も多く 土質や地層の一貫性が分かりません
故意か過失か コンクリートガラとか大きな石や木の根等が出てくる場合もあります
大規模造成の周辺の土地も 近隣の地形が変わってしまった事になるので注意が必要です


私にとっては 昔からの地形がそのまま残っている旧街区方が
地盤情報も多くて 安心です

私は 機器類での地盤調査をするだけでなく こんな事も参考にしています

・ 昔の地名(水・谷・川・田・池・泉・沢・窪・橋・浜など)
        新地名はこれらを埋め立てて「~が丘」「~台」にしている場合も多い
        ただし あくまでも地名なので 実際の個々の状況で必ず判断します

・ 近隣地域で高低差がある場合 一般的に高い場所に比べて低い場所の方が地盤が軟らかい

・ 近隣のブロック・コンクリート擁壁・建物基礎にヘアークラック以上の不自然なひび割れはないか

・ 道路がマンホールや側溝よりカナリ下がっていたり ヒビ割れが多くないか

・ 実際にその土地の上に立って歩いてみる その土の色・匂いや草木の生え方から感じ取る

・ 近くに地層が見えるような所があれば 地層の土の構成や水の出方を見る

・ 自分が子供のころから住んでいる地元の土地はなんとなく記憶とか勘で分かる場合も多いが
  念のために昔の地図を調べたり 隣近所の年配に方に聞いてみる

木造住宅は軽いので 建物の地盤は過分に神経質になる必要もないと思います
むしろ コンクリート擁壁や盛土の加重の方が ずっと大きいのです
いい加減に扱ってはいけませんが できるだけ色々な情報を集めて
プロが適切に施工すれば 大きな問題になるような事はほとんどありません

土地や地盤についても お問い合わせください
電話 0562(55)0005

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